Jun's Light

Jun’s Light | the beauty of transience

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2022.3.16平和の波

先日、昨年から高校の美術の授業で取り組んでいたウクレレが出来上がり、娘が家に持って帰ってきました。
生徒たちの共通のタイトルは、「平和」。

それぞれ思い思いのデザインで、自由に描けるのですが、使える色は限られた色で、例えば、白は使えない色だったようです。それでも、一人一人の個性が際立った平和の楽器が仕上がり、実際に手に取ってみると、すごく感動しました。娘のアイディアは、弾く人がみるアングルだと、水が動く波にも見え、真っ直ぐ立ててみると、植物が育っていく動きにもみえ、アシンメトリーのデザインが、限られた色でも無限の可能性を創り出すことができると、なんだか、すごく力づけられた気持ちになりました。

毎日、娘とは、世界情勢について、聞いたり話したりしています。何かこう、みぞおちの奥から、ずしんとなんとも言えない重い感覚があるというか、お腹が緊張感から重いというか、不安な恐ろしい気持ちになるこの感覚を、娘には、これが戦争が近くなるという感覚なんだ、覚えておこう、と、話しました。ごく一部の人たちの極端な執着心や野望が、民間の人々の人生をいとも簡単に奪い、絶望と悲しみを植え付け、何も振り向かない姿勢が、人間から、数々の歴史の過ちを経てもこうして出てきて、ましてはその考え方が台頭し、何も誰も言えない状況となる恐ろしさ。

当たり前だった、平和の感覚は、もうそこにはないと、受け身の平和ではなく、限られた力でも、一人一人が思い思いに作り上げていく平和なんだと、思いました。

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