2025.9.9Luce e tavola 「灯りと食卓」のご案内

秋も深まりはじめる10月に、灯りと食をテーマにしたイベントを企画いたしました。
ご案内させていただきますね。
Luce e tavola「灯りと食卓」
By Ottimo 高橋やすこ x Jun’s Light 米澤 純
「芸術と食」が深まる秋。
小樽の緩やかな時の流れる空間で、ご自身の灯りを作り、
秋のイタリアンをお楽しみいただけるイベントです。
日時: 10/18(土) 19(日) 15:00 – 20:00 (1部&2部)
会場: Jun’s Light アトリエ内
ご参加枠: 各日6名様
第1部:「心の色に出逢う秋・私の灯りをつくる」
キャンドルメイキング by 米澤純
第2部:「深まる秋の彩・イタリアコース料理を囲む食卓」
料理人 by 高橋やすこ
参加費: おひとり様 ¥15,000 (税込)
お席に限りがございますので、ご予約はこちらからお願いいたします。
2025.9.8旅の記憶 #17

首都レイキャビックにそびえる、一番大きな教会。目の前のブロンズ像は、アイスランドを建国した、ヨン・シーグルズソン。


スナイエの大好きなアイスクリームやさんがあるレインボーストリート。寒かったのに、さすが若いスナイエはアイスクリームを満喫。

エヴァリンたちのお家に帰ると、4歳と5歳だったギッタとヨークルが素敵なティーンネイジャーになって待っていました。10年以上ぶりの再会、なんとも言えない嬉しさが込み上げてきました。写真は、小樽時代に初めて3人でお着物を着て撮った記念写真。
エヴァリンが、みんなが小樽に住んでいた時の写真や、子供たちがお世話になった幼稚園のお友達や先生方から頂いた温かいメッセージなどを箱いっぱいに見せてくれて、みんなでタイムスリップした気持ちで中身を紐解いて行きました。エヴァリンたちが、「家族にとって小樽での一年は、たくさんのことが全て心の実りとなりアイスランドで生き続けているわ」と言っていました。出産も家族みんなで乗り越えた時に、私がエヴァリンたちに宛てたメッセージカードも見つかって、本当にみんな立派になって、子供達の成長ぶりに感心と喜びを感じました。



エヴァリンお手製の白身魚のトマト煮のディナーでは、子供達の近況を聞きながら、「ねえ、小樽のこと覚えてる?」と聞くと、お兄ちゃんのヨークルが、「実はあんまり思い出せないんだけどね、ギッタが僕のやっと捕まえたトカゲを、すぐ逃しちゃったことは絶対に忘れない」と、さすが兄妹間で起こったトラブルはなかなかまだまだかかりそうでした(笑)16歳になったギッタは、面倒見の良い素敵なお姉さんで、小樽で生まれたスナイエの話をちゃんと聞いてあげて、いろんな助言をしてあげていました。三つ子の魂・・・ですね。


翌朝はボーダーコリーの家族が私が寝ている部屋にそっと登場。私が起きるや否や、もう大興奮で、「なんで早く遊んでくれないの」と遊びのおねだり。。。キャタンから「無理なことしたら、遠慮なく ネイ!(NO)って言ってね」と言われていたので、ベッドに入り込もうとした時は、「ネ〜イ!よ」とアイスランド語をいうと、すぐに言うことを聞いてくれました。

エヴァリンたちの典型的な朝ごはんは、コーヒーをたくさん飲みながら、何種類かグリークヨーグルトをもっと滑らかにしたものに、ダブルクリームをさっとかけて、そこにホームメイドのグラノーラを少し混ぜていただくものでした。これ、日本でもハマりそうになるくらい高タンパクで美味しかったです。
さて、今日の予定はアイスランドの西側を氷河めがけてドライブです。途中で彼らの農家のお友達にもお会いできるそうで楽しみです。

つづく
2025.9.5Family Art Day 2025のご案内

この秋、素敵な機会をいただきました。
キャンドルの意味を親子で考えながら、楽しいワークショップになれればと思っています。
以下、情報を共有させていただきますね。
Family Art Day 2025――親子で楽しむアートワークショップ――
今年で10年目を迎える『Family Art Day』。モエレ沼公園ガラスのピラミッドを舞台に、北海道を拠点に活動している4人のアーティストを講師に迎え、ワークショップイベントを開催します。モエレ沼公園を設計した彫刻家のイサム・ノグチの願いでもあった“子どもたちが遊びながら芸術に親しむように”、親子で公園に訪れ、アートに触れるひと時をお楽しみください。アーティストに出会い、作品を鑑賞し、素材や道具に触れ、心と身体で体感する2日間です。
キャンドルワークショップ『心の色を照らす灯りを作ろう!』
日時:10月4日(土)14:30-16:30
対象:小学生以上
講師:Jun’s Light 米澤 純(キャンドル作家)

キャンドル作家の米澤純さんと一緒に、みんなの心に見える色を選び、オリジナルキャンドルを作ります。純さんは、キャンドルに心の色を重ね、暮らしの中で温かく心が照らされるような灯りを作っています。
やわらかな光を包み込むキャンドルの色は、人の気持ちとつながり、大切な誰かを思い出す時間が生まれるかもしれません。
ワークショップでは、たくさんの色の中から心で感じる色を選び、キャンドルに仕立てます。自分の心をのぞいてみながら、灯りの意味を考えるワークショップです。
参加費:2,000円
定 員:各15名(要予約)
*9月13日(土)10:00より予約を開始いたします。
*Googleフォームよりこちらからお申し込みください。

*講師プロフィール
Jun’s Light 米澤 純(キャンドル作家)
東京都出身、小樽市在住。米国州立モンタナ大学 B.A. コミュニケーション学専攻 卒業。2001年~キャンドルメイキングをクラウディア・サイムズ(米国)に師事。自然界、文化、歴史、芸術、心の情景を色彩と光で表現。2006年~個展・二人展(小樽、札幌、東京 )2009年~「展覧会の灯り」制作(札幌芸術の森美術館 /北海道立近代美術館 他)。2016年~ロウと油彩と組み合わせてキャンバスに描く、ワックスアートの制作を開始。
2025.8.27旅の記憶 #16

アイスランド二日目。
ゴールデンサークルに沿って、はじめに目指したガイザー(湧き出る泉)は、珍しい青空の丘丘を越えていくと、突如出現しました。



ものすごい飛沫をあげて、大地めがけて込み上げてくるエネルギーは、地球と会話している感覚になりました。


遊歩道の途中、アイスランドの政府が実験的に、遊歩道を構成する4種類の建材を集めて、訪問者にどれがいいかアンケートを募っている場所がありました。ハードなものを作りっぱなしにするのではなく、日々、自然にとってもより良いものはどうすればいいのか、私たちに問いかけをして共同体として取り組む自然環境保護は、素晴らしいと思いました。

この透き通った群青色!高温のガイザー。

スナイエとのガイザーショット。
彼女がずっと英語で案内してくれて、「英語、素晴らしいわ!学校で頑張っているのね〜」というと、「違うよ!全部独学でYouTube!!好きなドラマとか漫画とか、ドキュメンタリーを何度も何度も見たら覚えちゃったみたい。わかりたいっていつも思っていたら、知らない間に喋れるようになってたの」と!
興味のあることから言語はどんどん広がっていって、気がついたら高い壁だと思ったものが自分の味方になってくれている。。。自分も、30年以上前のあの頃はYouTubeはなかったけれど、好きな音楽や映画がきっかけで英語を身につけたいと強く思ったのを思い出しました。英語の子音の多いサウンドが好きで、もっと遡ると父が1950・60年代の洋楽を聴き音に合わせてまねて意味がわからないけど歌っていました。時々兄と英語の歌を空耳アワーっぽくして遊んでいたり、何だかんだ英語に触れていたのかもしれません。楽しみながら真似っこしていた英語も、道具として使う存在になると、自分は考えているのに、大学の授業でみんなの前でうまく伝えられないと、何も考えてないように思われたり、そんな悔しい思いの繰り返しを数えきれないほどしました。今でも感謝しているのは、そんな私を大事に思って辛抱強くコミュニケーションをとってくれた友人達と教授のおかげでした。知らない間に英語で夢を見て、英語で口論になったり、英語で感動を共有したり。。。そういった小さなことの繰り返しが、今の私を作ってくれているんだなあと、スナイエと歩きながら頭をよぎりました。

ガイザーをあとにし、30分くらい進むと、この光景が目の前に広がっていました。



言葉を失ってしまった私。
マイナスイオンのシャワー。


水の力。大地の力。


車輪だけで私の背丈よりも大きなバス。
スケールが大きすぎて、自分が小人になった気分でした。

エヴァリン達が、「こんなお天気は去年なかったわ」と、それくらいスペシャルな太陽に恵まれて、車は進み、溶岩が間近で見える場所に行きました。



溶岩石を尊重した遊歩道の作り。

エヴァリンと。溶岩積群から落ちる滝の前で。

滝から辿る、エメラルドグリーンの川。

川が流れていく先は、このランドスケイプが広がっていました。
自然しかないところに、ひっそりと佇む教会が見えました。

キャタンに、「どこにも集落がないのに、なんであそこだけに教会があるの?」と聞くと、「古くはヴァイキングの時代から150年くらい前までこの辺りを整備してする過程で集落を形成して、その名残りなんじゃないかなあ」と言っていました。ヴァイキングの時代は血を流さないエピソードはないと良く言われているけれど、ヴァイキング達も漁師や農家としても生活をしていたそうです。

アイスランドの国旗。

やっぱり気になる鳥さん。今日はいいお天気だから、気分も違うんじゃないかしら。

日時計。
デジタルの感覚から束の間解放させてくれました。

歩き続けて体は暖かくなりましたが、それにしても、キャタン!ショートパンツはどうなのかしら。。。これがアイスランディックなのね!
つづく
2025.8.23旅の記憶 #15
一夜明けたアイスランド。
グラスにたっぷりのミネラルウォーターですっきりと目覚めたあとはエヴァリンのお母さんのいつもの朝食が待っていました。


ゆで卵とアボカドのスライスとポテトサラダ。トーストにバターかチーズをのせて、日本でいうタラコのペーストかジャムでいただくのがアイスランド風。このタラコペーストがしょっぱい好きの私にはたまらなく美味しくて、”wow,so good, so good…”のオンパレードでした。コーヒーも美味しくて何回おかわりしたかしら。

キャタンも途中で起きてきて私たちの朝食チームに合流。日本ではあまり習慣のない、大きなチーズをチーズグレーダーで削ぎながら食べるのもアイスランド風。アルプスの少女ハイジのチーズとはまた違った魅力のチーズの食べ方で、私も日本に帰ったらクセになりそう。。と思いながら見ていました。



朝食の後は、日本から持参したお土産を開けるセレモニーが始まりました。ひょうきんなキャタンは、小樽のミツウマのサコッシュをなぜか頭にかぶりながら、”This is cool!”と言う始末。。なるべく北海道のものを持っていったので、アイヌの紋様のお茶缶など、ご両親がとても喜んでくださいました。

小樽で生まれて12歳になるスナイエ。この世で一番好きという日本のインスタントラーメン(特にミソ味ですって)をずっと抱きしめているので、あんまり触っていると中身がボロボロになっちゃうわよと言われながら、私と目が合うたびに”I love this, Jun! I love you, really, do!” (笑)と本当に喜んでいました。

「小樽で生まれても、日本の永住権とかは関係ないの?」と聞くと「残念だけどそれはないのよー!」とスナイエが生まれた時のことをみんなで振り返っていました。


ご両親が家族総出で建てた平屋のログハウスは、とても稀な晴れの天気に恵まれて、透き通った風が通り抜けていきました。

お庭には、ご両親の自慢の家庭菜園があり、この時期はルバーブがたくさん生えていました。
「あとでランチにルバーブジャムを出してあげるわ」とお母さん。
お父さんは、スペインにまた夫婦で帰る前に、庭整備をしています。寒い気候がベースのアイスランドだけに、家庭菜園は大切な生活の一部で、少しでも植物や作物を育てて土地の恩恵を楽しむ習慣があるのが伝わってきました。

お昼は、ミートボールご飯にルバーブジャムと唐辛子のジャムを添えていただきました。
私がおいしいおいしいとムシャムシャ食べていると、エヴァリンとキャタンがニヤニヤこっちを向いていて、「純、このお肉何かわかる?」と聞くので、「牛豚の合い挽き?」と答えると、「ネーイ!(no)」と言って「これは純がいつも苦手と言っていたラム肉のミートボールなのよ〜」と!本当にフレッシュで何にも匂いもしないので信じられませんでしたが、地域でお願いいしているラムの農家さんに新鮮なラムを一頭単位で譲ってもらっているのだそう。それを大事に家で全てプロセスを経て保存し、少しずつ大切に食べていくそうです。

その日は、アイスランドでもとても有名な地形を網羅するゴールデンサークルに沿ってドライブすることになりました。ご両親ともここでお別れです。またきっと会えることを願って、ログハウスをあとにしました。

お天気に恵まれた日。Lucky us! 目指すは湧き出る泉、ガイザーを目指して出発です。
つづく
2025.8.21お盆休み
皆様、今年のお盆休みはいかがでしたか?本当に暑い日々が続いていたので、北日本も含めて大変でしたね。
体調崩しておられませんように。。。
MUSEは8/17から19日までお休みをいただきました。
その間、主人と横浜から来たお友達はいざ函館へバイクツーリング!
行きは豪雨だったみたいでしたが、長万部のあたりで雨は止み、そのあとは北海道ビッグスカイを堪能しながらのツーリングになったそうです。毎日本当に忙しくしている主人にリフレッシュしてもらいたかったので、お天気も手伝って大満足で帰ってきてよかったです。
私はというと、藤沢から帰省してきていた兄と、父と茨城から父のところに長期滞在していた叔父叔母との交流を中心に過ごしていました。兄とは、久しぶりに本屋さんに行って、兄に勧められていた谷川俊太郎さんの「行き先は未定です」を手に取りました。夜寝る前に、ゆっくり読んでいます。
今日はお庭の手入れで、おんこの木の剪定を一気にしました。暑いピークを過ぎた後のような風が天狗山から吹いていました。ギボウシも花を終え、葉っぱが少し黄色がかって乾燥してきたら、夏の終わりのサインですね。
ラベンダーも終わり、忙しかったハナムグリさんたちも姿を消し始めました。
まだ刈り取っていないラベンダーの下には、去年亡くなった真っ白なアルビノのセキセイインコ、ルルちゃんが眠っているのですが、お盆期間中、ずっとルルちゃんと同じ色のモンシロチョウが一頭だけ毎日姿を見せていました。私がお庭に出ていない時は、窓辺に近づいて私が気づくとフワッとラベンダーのところまで戻るのを繰り返していたのです。
多分ルルちゃんがお盆に戻ってきたのかもと、心がとても癒されていた日々でした。
また次回のブログは、旅の記憶、#15アイスランドのエピソードからですね。思い出を辿りながらまた書いていきたいと思います。
2025.8.13旅の記憶 #14

ウィーンを夜の9時に出発してから約3時間半、空から見下ろすと、アイスランドの国土が見えてきました。

アイスランドの首都・レイキャビックの街の夜景。もう11時過ぎているのに、空からは夕方のような感じでした。


空港に降り立つと、出迎えてくれたのが、大きな木の柱と梁が印象的な空間で、温もりのあるモダンな雰囲気が感じられました。荷物をピックアップして、いざお友達のエヴァリンとキャタンは待っててくれるかしら。。。


さすが!迎えにきてくれていたのは大きなキャンピングカー!12年ぶりの再会に、お互い信じられない気持ちで抱き合いました。写真も撮る暇もなく、機関銃の様にそれぞれが近況を語り始めて、向かうはエヴァリンのご両親がスペイン滞在から久しぶりに戻っていたご実家。

真っ暗闇の中をキャビンは進み、突然広がったラグーンのブルーに、美しくもミステリアスなアイスランドの自然美に眠気も吹っ飛びました。なんて神秘的なのかしら!

エヴァリンとキャタンとの付き合いは、小樽ではじまりました。エヴァリンが小樽商科大学の交換留学生として家族全員を連れて2012年にアイスランドからはるばる小樽にやってきた年、私たち夫婦が経営している洋食レストラン小樽MUSEの常連のお客様に連れられて来店したのがきっかけでした。実はその時エヴァリンは妊娠していて、在学中の2月に小樽で出産予定で、同行していた子供達(ヨークル:5歳とギッタ:4歳)も小樽市内の幼稚園に通い始めていたところでした。キャタンは、夫、またお父さんとして同行して、エヴァリンを生活面と育児で全面的に支えていました。
夫婦は英語を話すことができましたが、子供達はまだ英語も習う前で、アイスランド語のみだったので、ホームシックと言葉の壁が大きく、幼稚園でも本当に頑張って他の子供達についていって日本の文化に馴染むように努力をしていました。
家族でカルチャーショックも経験していたエヴァリンたちと、私たちの家族もその時、息子が若干10歳で大怪我をして手術を繰り返していたときで、娘もまだ保育園だったので、色々とお互いに辛かった日々を、言葉の壁を超えて励ましあいながら過ごして絆を深めていきました。
そして、2月の吹雪の日に、大学の寮の家族が暮らす部屋で、エヴァリンは赤ちゃんを出産しました。朝4時くらいにキャタンから私に電話があり、夫婦で駆けつけると、まだ臍の緒も切っていない状態でエヴァリンが苦しそうにしていました。すぐに主治医に連絡して指示を仰ぎ、救急車で病院まで運ばれました。子供達も心配そうにしていたけれど、みんなで頑張って乗り切りました。母子ともに健康で、みんなで喜びを分かち合いました。
赤ちゃんの名前は、雪降る小樽の街で生まれた白雪姫という意味の「スナイエ」と名付けられました。初めて抱っこさせてもらえた時のことは忘れられなくて、エヴァリンも、異国の地で本当によく頑張ったと思うと、その愛情の深さと強さに感動した自分を覚えています。
主人がもう寮に一旦戻ったキャタンと子供達の「頑張ったで賞」として、みんなが大好きなMUSEのピザを差し入れようと、病室にいたエヴァリンに「これ、キャタンと子供達に食べさしてあげてね」と置いていくと、病院からの出産を終えたお母さんに出される豪華な「お祝膳」もペロッと平らげていたエヴァリンは、なんと!大好きなピザも食べてしまったのでした。これは一生残る笑い話として今回再会した時も幾度となく話題にあがりました(笑)。

もう一時を過ぎていたので、再会の興奮が冷めていなかったのですが、ご両親のお家に到着して、みんなすぐに休むことにしました。素敵なログハウスの平屋は、とても暖かくて、お母さんが歓迎の印に、早速アイスランドのお水を飲ませてくれました。このお水の美味しいこと!何が違うのかしら。。。今まで飲んだお水の中で、ダントツ一番のミネラルウォーターが、キッチンの蛇口から惜しみなく流れ出ているなんて、衝撃でした。

深い眠りから覚めた翌朝は、コーヒーよりも先に、冷たいアイスランドのミネラルウォーターで始まりました。
つづく
2025.8.8旅の記憶 #13
ウィーンの滞在も終わりに近づいてきました。


空港に行く前に最後に訪れたのは、レオポルド美術館。
ウィーンでも特にエゴン・シーレの作品を多数収蔵していることで有名ですが、今回はクリムトの作品を中心に観覧してきました。



クリムトの初期の作品も多く観ることができる展示となっていたのも印象的でした。


伝統的なタッチから、のちの分離派を形成していくまで、クリムトならではの表現に変わっていく様子も作品群を観ながら感じられました。

そして、ある時期は、四角形の風景画がたくさん描かれました。


ため息が出る水の色合い。



風景画の構図、遠近、カラースキーム、質感。実際の景色とクリムトの審美眼を通したイマジネーションの世界観が交差しているところに私たちを連れて行ってくれているようでした。クリムトの短い生涯を考えると、たった一度の人生に、これだけたくさんのことを人々に伝えることができる作品を残した芸術家が住んだウィーンの街が、これまでよりももっと魅力的に映りました。

名残り惜しい気持ちを胸に、地下鉄でウィーン・ミッテ駅へ。

ウィーン国際空港までなんと16分で連れてってくれるエキスプレス。それでもたった16分間の間でしたが、目が疲れていたせいか爆睡でした。。。

ちょっと疲れ気味だった私をフルリチャージしてくれたのが、息子がブッキングしてくれていたラウンジでした。
ここで待っていたのは、オーストリア料理のブッフェ。牛スネ肉の煮込みにりんごとホースラディッシュのザワークラフト、ポテトにダンプリング。上質な家庭料理をいただいているような、心も体もどんどん元気になっていくような感覚でした。ラウンジはとてもゆったりしていて、家具もブルーグレイのレザーで、60~70年代のヴィンテージモダンな直線美のソファーとテーブルでした。ラウンジのお食事のことを思い出すだけで、またウィーンに行きたくなるくらい、素敵な空間でした。

初めて乗る、オーストリア航空。
WOW!客室乗務員のユニフォーム!ストッキングからハイヒールまで、目も覚めるようなブライトレッドに身を包んでいました。

ウィーンから4時間。目指すはアイスランドへ。
つづく
2025.8.5旅の記憶 #12

ベルヴェデーレ宮殿。


入り口の階段を登ると、なんとも言えないコーラルレッドピンクのオブジェがお出迎え。異質な色使いを荘厳な背景に合わせる展示にびっくりしました。
ここからは、クリムトの作品が待っていました。








詳細で緻密な描写と全体像とのコントラスト。クリムトの世界観を余すことなく遠近から満喫できる空間でした。
当時のウィーンにおいて、自分ならではのスタイルを探求していったクリムト。理解されないことへの苦悩というより、自分から出てくる表現の独自性を出しきるエネルギーが感じられました。もちろん依頼された女性の肖像画もありますが、分離派会館にあった壁画「セセッシオン」からも感じた、人間という美しくも醜い、歓喜と深い悲しみ、そして私たちの存在意義も考えさせられる作品群は圧巻でした。



そして、オスカー・ココシュカの作品。
彼の半生を描いた映画を見たのがきっかけで、特に今年に入ってココシュカに関するドキュメンタリーを観ていました。ココシュカならではの感情が滲み出てくるような人間描写のタッチを生で観ることができ、本当に感激でした。






クリムトの展示室からも、歴史や美術の教科書や資料集で一度は見たことのあるものばかりで、2時間ではとても観れきれませんでした。ウィーンの街を見渡せる庭園に下りながら、また必ず来たいと思いました。

流石に歩き続けていたので足もガクガクになったところで、近くにシュニッツェル(オーストリアの代表的な薄いカツレツ)が食べれるレストランでひと休憩しました。直径30cmくらいはあったかしら。食べ切れるか心配でしたが何のその、ペロでした。一人で食べていたら、一つ前に座っていたジェントルマンから声をかけられて、ルーマニアから来られている方でした。やはりヨーロッパは地続きなので、隣国にちょっと出かけることが可能なので、ルーマニアのアイデンティティーを持っているのだけれど、ヨーロッパ人という括りの感覚も話を聞いてると感じられました。話が弾んでいると、店主のおじいちゃんがプチデザートをサービスしてくれて、初めての場所がとってもアットホームに感じました。ドイツ語が話せていたらもっと楽しかったかなと思いました。

次はウィーン最後の目的地、レオポルド美術館へ。
つづく
2025.8.3すーちゃんの振袖

あっという間の20年。
東京で大学生をしている娘のすーちゃんが、先日二十歳になったのを記念して、彼女の帰省に合わせて写真撮影をしました。来年1月の成人式には来れないかもしれないし、真夏だけれども、お誕生日に一番近いうちに撮ろうかということになりました。
もう何年も前から、公私共に深いお付き合いの宮平桐さんとお母様から、すーちゃんが二十歳になったら彼女が成人式に着たお着物を是非とお話をいただいていて、今回すーちゃんの晴れの日を桐さんの着物で彩ることができました。
当日は、桐さんもお母様もご一緒してくださって、家族みたいに最後まで過ごすことができ、すーちゃんも胸がいっぱいのようでした。

子供達がこうして温かく見守られて健やかに育っていることに、親として改めて、皆様に感謝を申し上げます。
すーちゃん、成人おめでとう!
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