Jun's Light

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2022.6.1東京トリップ

今日から6月ですね。
北海道は、肌寒い、雨模様の週となりそうです。

さて、5月のラストの二日間、始発と最終便を組み合わせて、東京に行ってきました。
小樽を5:50に車で出て、気づけば10:30には渋谷のハチ公前にいました。東京はこんなに近かったかしら。

今回の二日間は、スケジュールがびっちりの割には、それぞれ一つずつ、ゆっくりじっくり進んだ感がありました。

初日は、Milky Way Projectで朗読「銀河鉄道の夜」を演ずる女優・栗田桃子さんが、出演する、アーサー・ミラーの舞台作品「みんな我が子」の東京公演・千穐楽にいきました。

「〜のために」と大義名分をつければ、何をしてもいいのか。自分さえその理由に納得して、何も問題がなかったように振る舞えば、それで人生は進んでいく。でも、それが招く、家族や友人たちの、「本質的なところで信じ合いたい」存在達が苦しむことは、経済や名声、成功という名の名誉と威厳よりも、人間にとってもっと大きなことなんだと、今を生きる私たちに届くメッセージとして伝わってきました。栗田さんの、真実を知っているのに、そう振る舞っては生きていけない小さなコミュニティーの中で、心に持っているモヤモヤが年数を重ね、人間関係もギクシャクして、だんだんとその人の人間性も少しずつおかしくなってしまっている人物像を、見事に深く演じているのには、本当に感動しました。

そして二日目、11月に予定している、新宿の都庁前、京王プラザホテル東京のロビーギャラリーで個展を開催するにあたり、アートギャラリーの方々や、今回コラボレーションをする、Milky Way Projectで映像担当してくださっている浦島啓さんと、どんな空間をつくろうか、じっくりと話し合いがありました。2016年から隔年で開催してきた京王プラザでの個展は、2020年、コロナ禍でキャンセルせざるを得ませんでした。4年ぶりで同じ空間でできることに、本当に嬉しく、また、前回2018年にあの場所で初めて出会った、今ではコラボレーティブパートナーとしてずっと一緒に取り組めているFrank Weber氏にも、今回の個展の音楽を担当してもらうことになっています。開催に向けて、少しずつまた歩んでいきたいと思います。

そして足取りは、上野の東京都美術館へ。
年明けの発表から楽しみにしていた、スコットランド国立美術館展「美の巨匠たち」を訪れました。
私が、ロンドンで学生時代暮らしていた時から、ずっと愛してやまない、コンスタブルの作品が観れて、そのほかにも、ルネッサンスから19世紀までの時代区分で、ラファエロ、グレコ、ベラスケス、レンブラント、ルノアール、ターナーなど、名だたる巨匠達のまさに競演のような美術展でした。美術展で、いつも気持ちが癒されるのは、時代も場所もタイムスリップして、どんな時代も、この一つの作品を創り出すのに、その人の精神全てを使って、時間をかけて表現しようとした作品から、その人に出会ったような気分になって、過ごせることだと思います。そして、「想像と創造」のエネルギーのシャワーを浴びれること。今回も、心いっぱい満たされて帰路につきました。

小樽の自宅での個展まで、あと16日。
気持ちもすっかりリフレッシュして、また新たな気持ちで皆様をお迎えしたいと思います。

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