2023.6.13舞台「夏の夜の夢」人物相関図とビデオクリップのご紹介☆
6月29日から始まる文学座によるシェイクスピア劇「夏の夜の夢」。
先日、文学座さんが出演者の写真を交えた人物相関図を公開しました。
このお話をもっと身近に親しんでもらえるように、このブログでも紹介させていただきますね。
また、ビデオクリップ第一弾も、Twitter上でアップされました。是非ご覧ください。
今回、舞台の背景画を担当するにあたり、改めてシェイクスピアのお話をじっくりと読み振り返りました。
16世紀に初演と言われている「夏の夜の夢」は、世界的にも貴重なファーストフォリオが日本の明星大学に保管されています。
これまでに、数多くの劇団によって演じられてきた物語。
時代は進み、生活様式はもちろん、ものの考え方も多様化し、オンラインで「こんな感じのもの」なんだと、すぐに情報を収集できたり、「こんな感じなもの」を瞬時にイメージとして作ることも可能な世界になりました。一方で、何が現実で何がそうでないのか、境界線を引くことも時間をかけることも、昔に比べて「私たち次第」によりなってきている感じがします。それが少し怖い気もして、私にとっては、シェイクスピアのこの物語に触れることで、逆に少し安心感すら得た気がするのです。
今回の演出を手がける、鵜山仁さんの言葉で、
『コロナ禍やウクライナでの戦争は、われわれが拠り所にしている「現実世界」が、いかに危ういものであるかを明らかにしてくれました。
一見盤石で平和に見えたこの世界は、こんなにも危ういものだった。だとすれば目に見えるこの世界の「外」にある、目に見えない世界の豊かさ、美しさ、恐ろしさを、何とか舞台の上に映し出してみたい。
「豊かさ」は、必ずしも心地よいものとは限りませんが、きっとわれわれに、思いもかけない発見を、喜びをもたらしてくれるものだと思います。』
5/30より、前売りチケット販売が開始されました。オンラインでもお席を選べたりできますので、ぜひお早めに!
公演スケジュール・チケット情報など詳しくは、こちらをご覧ください。
また、文学座本公演『夏の夜の夢』公式Twitterでは、公演に向けて様々なトピックをご覧いただけます。こちらも是非チェックしてみてくださいね。
2023.6.4満月
昨日の夜。
激しい雨が止んで、外はどんな感じかなと家を出ると、今までに見たことない、目が眩しくなるくらい強い光を放っている満月が、天狗山の東の空で光り輝いていました。写真では、到底捉えることができなかったけれど、月明かりだけで夜のお散歩が十分できるほど、街灯は言葉は悪いのですが全く必要性を感じない夜でした。雨が空気を洗ってくれたのか、いつも「お月様」というと寄り添ってくれるイメージなのに、初めて月の「強さ」というか、自分がこのまま吸い込まれてしまうような怖いくらいの感覚を覚えました。
どうして月は、私たちの心にこうして日常的に関わってきて、影響してくるのだろうと、夜の道を歩きながらずっと考えていました。
自分の作品でも、特にワックスアートに関しては、月をテーマにしたものを毎年少しずつ制作しています。昨日の経験は、月に対する思いが少し広がったような気がしました。
私の長年のコラボレーティヴパートナーの宮平桐さんも、「月」をテーマに様々な作品を手掛けられています。
偶然にも、今月予定されている桐さんの大丸札幌店での夏展が、私の個展のスケジュールとちょうど重なっているので、なかなか準備期間も含めてお会いできない分、「月」を介して精神的に繋がっているような感覚にもなっています。
「月」の世界。静かに受け止めたり、受け止められたり…。
ぜひ、宮平桐さんの展示会にも足を運んでいただけましたら幸いです。桐さんのインスタグラムでは、最新の作品のヴィジュアルもご覧いただけますのでご覧くださいね。
写真は、桐さんから送ってこられた札幌の昨日の満月。
2023.6.1文学座・舞台「夏の夜の夢」に向けて
この夏、素敵な舞台のプロダクションに関わせていただくことになりました。
文学座公演:ウィリアム・シェイクスピア作、小田島雄志訳「夏の夜の夢」です。
演出は、鵜山仁氏。
昨年まで取り組んでいた朗読「銀河鉄道の夜」の演出でもあった鵜山さんや映像の浦島さんと、再びこうして創作プロセスをご一緒できること、そしてスタッフさんやキャストの皆さんとも、力を結集して創作の世界を共有できることに、心から嬉しく光栄な気持ちで一杯です。
まだ雪深い頃から、少しずつイメージを膨らませて、背景映像美術となるワックスアートの創作を進めてきました。
シェイクスピアの夢の世界と、鵜山さんの言葉「現実世界の脆さと危うさ」そして「目に見えない世界の豊かさ、美しさ、恐ろしさ」が、自分の心にグッと突き刺さって、離れない数ヶ月。いろんな森の世界を描きました。
その中の一つが、今回のキーヴィジュアルになった「瞳の奥に見えてくる、夏の夜の森」でした。
私たちの眼を通して見えてくる、現実と非現実の世界。
何が真実で、何が幻想で、何が夢なのか。
どれも儚くて、脆くて、無限。
公演に向けて、この世界はどんどん広がっていくようです。
5/30より、前売りチケット販売が開始されました。オンラインでもお席を選べたりできますので、ぜひお早めに!
公演スケジュール・チケット情報など詳しくは、こちらをご覧ください。
また、文学座本公演『夏の夜の夢』公式Twitterでは、公演に向けて様々なトピックをご覧いただけます。こちらも是非チェックしてみてくださいね。
2023.5.29積丹・なごみの宿いい田さんの灯り
屋号の入った、赤蝦夷松、白樺の森、そして積丹の海の灯り。
積丹・神威岬のすぐそばに、
築100年以上の建物を大切に改築しながら民宿を営む、なごみの宿いい田 さん。
積丹は、「積丹ブルー」で有名な海の他に、北海道ならではの「赤蝦夷松」にも圧倒される場所。
六代目の飯田さんご夫妻に、建物の歴史や、積丹の魅力溢れるお話しを聞きながら、森も、海も、そこに生きる人々にも、心が透き通る感覚をいただきました。
いい田さんを訪れた方々にとって、積丹の思い出の灯りになりますように…。
2023.5.14オダマキ倶楽部展
今週末は、気温も20度近くなり、お散歩日和となりました。
「小樽で散歩」といえば、私の小樽好きをここ数年で何倍にもしてくれたお散歩友達の、杉本真沙彌さん。
杉本さんといえば、大人気の「銭函のマップ」を制作している地域愛に溢れるお方。
小樽に移住してから、私なりに、いろんなところを歩いて回っていましたが、ご縁をいただいて、杉本さんと朝一番のお散歩をするようになってからは、小樽の街の路地という路地をいろんなエリアで巡りました。季節はだいたい春になってが多かったのですが、いつもお散歩のメインディッシュは、「オダマキ」というお花を見つけに街を回ることでした。
杉本さんに出会うまで、オダマキの存在を知らなかった私。
オダマキは、本当にたくさんの種類があって、路地の雑草と共に生えているのもあれば、大切にお宅で育てられているのもあり、でも、共通して言えるのは、なぜかオダマキの延長線上に小樽の魅力に遭遇すること。オダマキを見ると優しい気持ちになること。バラやダリヤみたいに、圧倒されるようなインパクトはないけれど、その分、季節を告げ、気づかれないかもしれないけれど、地域の一番小さな単位の美しさを代表してくれているような、控えめで可憐なお花なのです。
そのオダマキ案内人の杉本さんは、オダマキ倶楽部の部長さんでもあります。
倶楽部といっても、堅苦しいものは一切なく、なんて自由な倶楽部!なのかしら。
「写真を撮ったり
オダマキを探し歩いてみたり
種を蒔いてみたり
オダマキのことを話したり、想ってみたり…
オダマキ倶楽部の活動は自由で無限です
オダマキが気になったら、
あなたもオダマキ倶楽部の一員なのかもしれません」
そんな杉本さんが、今月末に札幌ビストロカフェ+オマージュさんにて、オダマキ倶楽部展を開催されます。
私も、少しだけ部員として、オダマキにちなんだ作品を展示販売いたします。
私のように自然に部員になった方々の作品もご覧いただけますのでぜひお楽しみに!
詳細は下記をご覧ください。
杉本さんから…
「2013年に活動を始めてから 今年で11年目になりました。 オダマキの魅力や部活の楽しみを 知ってもらってもいいかな、と思い 倶楽部展を企画しました。
オダマキの写真、オダマキをモチーフとした作品の展示。 ワークショップや、これまでの部活のご紹介などを企画しています。 春のよき日に、ぜひお出かけください。」
【オダマキ倶楽部展】 2023.5/31- 6/5
11:00~18:00 (5/31…13:00~、6/5…~16:00)
札幌ビストロカフェ+ギャラリー オマージュ 札幌市中央区南1条西5丁目16-23 プレジデント松井ビル100 1F
*参加部員(五十音順)
写真部/
●乾 英男 ●佐藤 元彦 ●杉本 真沙彌 ●土肥 美帆 ●眞柄 利香 ●丸岡 広美
アート&クラフト部/ ●KSN ●Jun’s Light 米澤 純 ●武市 知子(terra auri) ●吉田 綾子
▶オダマキ アロマ香水ワークショップ…… 香りのないオダマキの香りを想像してアロマ香水を作りませんか?
講師 ●九島厚子
(サロンリュクシス アロマ&エステ主宰、JAAアロマコーディネーター協会 アロマインストラク ター)
6月3日(土)13:30~15:00
5名様迄 2,500円(税込)
●お申込み・お問合せ luxes.aroma@gmail.com
*主催 オダマキ倶楽部 杉本真沙彌 odamakiclub@gmail.com
2023.5.10赤松街道の海風
先日は、所用で函館に行ってきました。
函館に向かう道中、MUSEでお世話になることになった、平飼いの有精卵を生産されている、瀬棚の森垣農園さんを訪問。
なんて素敵なところなのでしょう!
赤毛のアンに出てくる、クラークゲーブルの森みたい。
私たちのために朝焼いたルバーブとブラックカランツ、マーマレードと卵の焼き菓子。温かいご夫婦のお迎えとおもてなしに、すっかり心を奪われました。
平飼いの鳥さんたちと毎日コミュニケーションをとりながら、季節を巡りながら注意深く鳥さんたちのオーガニックな飼料を作り出し、私たちに安心して卵を提供してくださる森垣さんご夫妻の愛情の深さ。ただただ胸がいっぱいになりました。
猫ちゃんたちにも、初めましてなのに甘えられて、何とも嬉しい気分でした。
もう感動でお腹いっぱい状態で、名残惜しい気持ちを抑えながら、気持ちを入れ替えて函館へ向かいました。
道中の新緑の森は、写真では到底捉えきれないくらいゴージャスそのもの。
写真は諦めて目に焼き付けながら行きました。
函館の海。
風が強くて吹き飛ばされそうなほど、海の波に煌めく光に心を奪われる。
樹齢は何年になるのかしら。。。赤松街道の木々たち。
小樽も歴史的には、北海道において古い街だけれど、
函館のスケールはその何倍もあって、昔からの空気感と、土に、変わらない(変われない)文化が根付いている印象を受けました。
また、すぐにでも訪れたい場所となりました。
2023.5.3新緑の季節
GWに入り、小樽の街で見られる桜も、山桜も、一気に芽吹いた豊かな新緑の中で華やかに咲いています。
昼間も窓を開けながら、しばらく暖房を切って春の陽気を感じられるようになってきました。
やっと冬が終わり、これから短い夏に向かって、大地をあげて喜んでいる感じがして、自然と前向きな気持ちにさせてくれますね。
昨日は、打ち合わせで、積丹エリアに行ってきました。
積丹の海も、冬を乗り越えた色というか、まだ夏色はもう少ししたらかなという、どこか初々しい春の海色でした。
積丹は、海だけではなく、山手も本当に魅力あふれるところです。まさか、このまま少し行ったらあの崖っぷちの海じゃないでしょ、と言えるくらい、原生林が広がっていて、山にはまだ雪が残っていました。海だけでなく赤蝦夷松でも有名な積丹郡は、若い人たちを中心に様々な試みがあり、そこに生きる人々との関わりも、ご縁をいただいたことで、少しずつ深めていけたらと思っています。
積丹から小樽への帰り道は、左に海を見ながら、打ち合わせのお話の中で出てきた、100年前にはここを陸路ではなく、船で人々が行き来していたんだなあと、当時の人々の生活の営みを想像しながら車を進めました。
北海道が賑わう季節。
自然があるのが当たり前ではなくて、優しく大切にしたいと強く思うこの頃です。
2023.4.28個展のご案内:「小樽の家で、灯す」(その二)The Moon in Otaru
今年も、小樽の自宅で個展を開催する運びとなりました。
一人一人のご来場を大切に、灯りでお迎えするのを
心より楽しみにしております。
二夜限りのコラボレーティヴライヴもお楽しみに…!(詳細は下記をご覧ください)
夏至のころ、
小樽の月にみえてくる世界。
灯りとワックスアート、
音楽と日本舞踊も、
月に照らされます。
Jun’s Light 米澤 純
協力:
KIM GLASS DESIGN 木村直樹 (吹き硝子)
佐藤かずき&トキワミドリ(装花)
Frank Weber (音楽)
個展
小樽の家で、灯す。(その二)
The Moon in Otaru
会期:
2023 6/22 (木)〜26(月)
(11:00〜19:00)入場無料
会場:
北海道小樽市最上(駐車場有)
※30分〜1時間単位で、組数限定で完全予約制とさせていただきます。
ご来場される日時がお決まりの方は、下記のメールアドレスより、ご予約をお願いいたします。
(お名前、ご来場日時、ご連絡先を明記のこと)Jun’s Lightからの確認メールにて、ご予約完了となります。
ご予約時に、最寄りの目印、駐車場(会場隣の空き地3台分ご利用いただけます)、交通手段などをお知らせいたします。
ご予約・お問い合わせはこちらからどうぞ
また、初の試みとして、二夜限りのライヴを開催いたします。
映像美術と日本舞踊、そして音楽が出会い、「小樽の月」を表現。
小樽を中心に活躍する日本舞踊家、藤間扇久華とピアニストFrank Weber、私の創り出す背景美術と灯りを組み合わせて、映像作家のpuredustがワックスアートに命を吹き込みます。
ご予約・お問い合わせはこちらからどうぞ
ご来場の皆さまへ
新型コロナウィルス感染拡大防止についてのお願い
●会場は小さな空間となりますので、ご来場の際は、「マスク着用」「手指消毒」にご協力をお願いいたします。
●発熱や体調不良などの症状のある方は、ご来場をお控えください。
2023.4.27小さな旅の灯り
文化や言語、国を越えて
いろんな意味を持つ火。
ずっと留まることができない代わりに、
出会ってお世話になる人々へ、
灯りを残してまた進む。
五人の若者たちによる
世界一周の旅は
もうすぐはじまります。
世界の今を全身全霊で感じて、
11ヶ月の中で起こるたくさんのチャレンジを乗り越えられますように。
チームAlquest「アルクエスト」のロゴを描いて、
小さな旅の灯りを創りました。
ご興味のある方は…
Alquestへは、こちら:お好きな情報源から是非訪れてみてくださいね。
また、世界旅行に先駆けて、メンバーの自己紹介など、こちらのページからもご覧いただけます。
2023.4.22洞爺湖の風
「コロナ禍に出かける」という概念も、今年に入り、去年よりも随分リラックスした流れになってきました。
GWは、小樽もかなり賑わいそうです。
GWに向けて先週は、2002年の師匠のキャンドル時代から長いお付き合いをさせていただいている、ザ・ウインザーホテル洞爺のショッピングモールさんに納品するためのスクエアヴォーティヴをたくさん製作しました。2008年の洞爺湖サミットの会場となり、ショップから記念キャンドルをつくってほしいとご依頼をいただいた時から、ロングランで「Memories of Toya」を製作販売させていただいています。写真の上の方に三層になっているキャンドルがそうです。
当時は、私はまだ洞爺湖で暮らしていましたので、洞爺湖の四季に感じる色合いを小さなキャンドルにぎゅっと詰めました。
雪解けから始まり、灯し進めると湖の深いブルーと豊かな森が蘇るような気持ちで、デザインしたのを覚えています。
こうして長きにわたり、ずっとお付き合いをさせていただけているお取引先の皆様のことを考えると、背筋にピンと緊張が走り、きちっとしたものをおつくりしないとという気持ちになります。本当に感謝のきもちでいっぱいになります。
洞爺湖も、今年のGWは日本はもちろん世界中からの観光客で賑わいそうです。
私も久しぶりに訪れて、あの風を感じたいです。
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