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2023.10.17秋を慈しむパーティー開催〜イタリア料理とキャンドルの灯り〜

約4年ぶりとなる、イタリア料理研究家のオッティモ・高橋やすこさんとのキャンドルナイトパーティーを、先週末小樽の我が家で開催しました。

長いブランクの間、やすこさんとお会いするたびに、いつかまた開催できたときは、こんな感じにとか、お客様がどんな気持ちで過ごされていくかをいろいろな角度から想像しながら、じっくりと二人で温めてきました。

写真のキャンドルは、やすこさんの学びの原点、イタリアの大地と食事、人々と文化の普遍的なものに敬意を込めて、カラー、大理石のような質感に銅のようなピンクのようなゴールドをあしらいました。そして、雪虫が飛ぶ、秋深まる肌寒い北海道の気候を、心温まってほしいと思い、ウールベージュをベースにした灯りとなりました。

パーティー当日を、私たちも忙しくなるのは承知で、少しでもホッとする瞬間を作ったのも、お客様をゆったりとお迎えするための大切な時間。
2016年の初回はお客様として、2回目からは、大切なアシスタントとしてサポートをしてくださっている、眞理さん(右)とやすこさん(左)と束の間のゆったり昼食。その日は、なんとも爽やかな秋風とポカポカ陽気の太陽が照って、気持ちも清々しくスタートしました。

昼食後は、それぞれ準備スタート。私は、テーブルセッティングを各部屋つくっていきました。

セッティングに使ったお皿の数々は、どれも、亡くなった母が、大事にコレクションしていたもの。特に母が大好きだったイギリスのウェジウッド社の陶磁器を中心に柔らかい印象にコーディネートしました。少し喜んでくれたかな…。

やすこさんと眞理さんの準備の様子。

夕方が近づき、日も少しずつ陰っていく時間。キャンドルをどんどん灯していきました。

ドリンクバーもだんだん充実してきました。

現在北海道立近代美術館にて開催中の「近代日本画と北大路魯山人展」のために制作した魯山人の行灯をモチーフにしたキャンドルにも火を灯しました。


今回のドルチェはあかねリンゴのタルト。やすこさんお手製のシロップは全てりんごからの色!チークカラーのような透明な乳白色のピンクで仕上げます。

すっかり日も落ちて、みなさんをお迎えする時間となりました。
今回は、初めてお食事までの時間、ゆったりと各々の時間を過ごしていただきたいと、一時間早めにオープニングしました。

ウェルカムドリンクや、やすこさんお手製のあんバターのクラッカー、果物やフィンガーフードをお楽しみいただきながら、初めましてのお客様同士も、自然に打ち解けていっておられる様子でした。

我が家のセキセイインコのルル(最近「君」であることがわかりました)ちゃんも美味しそうな匂いと温和な眞理さんの肩に飛んできて、癒してくれました。

さあ!これから色とりどりのお料理がどんどん並んで、テーブルは秋を慈しむ色に。

海から生まれた魚介の濃厚スープ。

前菜だけでも、14種類はあり、皆さん何度もテーブルをぐるぐるしていました。

ポルチーニと北海道キノコ、そして余市でやすこさんの契約農家さんの濃厚トマトのスパゲッテイー。

テーブルを囲み、食材のことや、素朴な疑問、お料理のとっておきのヒントなど、やすこさんから直に説明を受けることができるのもこのパーティーの醍醐味かもしれません。

秋の色! なんと綺麗なかぼちゃのリゾット。やすこさんお手製イタリアンソーセージが食欲をそそります。

今回のメインは、4日間赤ワインとブイヨンで煮込んだ釧路からの蝦夷鹿のお肉。
ごぼうがアクセントとなり、口の中で柔らかく溶けていきました。

デザートはりんごのタルトとブラックコーヒーをいただきました。
やすこさんのお料理は体を流れていくイタリアン。皆さん、口を揃えて、「どんどんたべらされちゃう!(北海道弁のたべらさる)」としきりにおっしゃっていました。

二日目の朝。
やすこさんと朝食をとったあと、やすこさんが取り掛かったのは、秋ならではの食材、「旅路」という種無し葡萄を生のままでフォッカチャの生地に練り込み焼き上げたもの。

レーズンパンは食べたことがあったけれど、こんなにフレッシュで葡萄の香りが広がるフォッカチャは初めてでした。

食を通して、灯りを通して、心とこころが近くなるひととき。
お家に帰られても、あの時に灯してお持ち帰りいただいたキャンドルにまた火をつけて、ゆっくりと思い出を振り返っていただけましたら幸いです。

ご参加くださいました皆さま、小樽の山奥まで足を運んでくださり、本当にありがとうございました。

また次は雪あかりのシーズンかしら。。。またお会いしましょう!

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