ボストンで今回の旅で一番訪れたかったミュージアムは、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館でした。創設者の名前がそのままつけられた美術館で、フィランソロピストでもあり、芸術家のパトロンとしても有名な美術品コレクターのイザベラは、1903年にこの大邸宅のような美術館を開設しました。90年代初頭、このミュージアムにて前代未聞の盗難事件があったことでも知られています。フェルメールやレンブラント、マネなどの作品もまだ見つかっていないそうです。
私が心をずっと奪われていた美術館中央庭園を囲む様式美は、息を呑むほど素晴らしいものでした。作品の多さに、これは各フロアだけでも鑑賞するのに何日もかかるんじゃないかと思うくらい、インテリア様式も各部屋が違うコンセプトの空間は、多種多様な展示物と年代もさまざまなもので埋め尽くされていました。
壁だけでも、一つの作品と言ってもいいものなので、ただただ圧倒されました。
日本からの展示物も数多く見ることができました。
マヨルカのタイルも見事に回廊を埋め尽くしていました。
奥の小部屋はイエロールームと呼ばれていて、音楽に関係するものが主に展示されていました。作曲家のリストの「デス・ハンド」。
館内のスタッフの方と少しお話しする機会があって、その女性は、もうこの美術館で20年以上、毎日通っているとのこと。「毎日来ているけれど、一度も飽きたことはないわ!」と、笑顔が素敵な方でした。学芸員さんみたいに、歴史的なことや、展示物の”Behind Stories”にも触れて、とても意義深い経験でした。
それでも3時間はいたかしら。。。何日も過ごせたらいいのに。。とまた訪れることを自分に約束。
気づいたら、足がガクガクで、若干の時差ボケもあったのか、その日はあっという間に眠りに落ちました。
つづく