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音楽との出逢い

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6歳の時に、初めてピアノを習い始めました。私のおじいちゃんがわりの存在だった、父の恩師が、当時でもう25年は経っていた、同僚の音楽の先生のK.Kawaiのアップライトピアノを譲り受けて、プレゼントしてくれました。いつも猫を飼っていた先生のことを、私は「ニャーニャ」と呼んでいて、そのニャーニャが、家を訪れるたびに、私が何か練習中のものを弾いて見せると、コンサートにでも来ているかのように本当に真剣な観客になってくれて、なんだか緊張して、いつもあまり上手く弾けませんでした。でも、弾き終えると、決まって、「はい!よくできています!素晴らしい」と言ってくれるのでした。今でも、毎日、ニャーニャの写真の下で、K.Kawaiを弾いているから、きっと同じことを言ってくれていると思います。

小さい頃から、家では両親は60’sのアメリカの音楽をよく聴いていて、私の中で耳に聞こえてくる英語のサウンドが、音の一部のような感じで、兄とよく英語の真似っこをして、面白おかしく空耳の歌詞をつけたりしてケラケラ笑っていたのを思い出します。その中で、小さかったけれど、今でいうセンチメンタルな気持ちになった曲がいくつかありました。”Moon River” や”Raindrops’ falling on my Head”。楽しい前向きな感じなのにどこか物悲しい気持ちになるような感じがしたのを覚えています。ロンドンで学生だった時、舞台で観た、回転木馬というミュージカルで歌われる”If I loved you”、一人暮らしを始めて同じアパートメントに住んでいたアメリカ人が教えてくれたChet Bakerの曲たち。ケンブリッジを訪れた時にKing’s Collegeで男性コーラスが歌っていた曲名はわからない聖歌。そしてアメリカに戻った時に音楽の授業でテストの課題曲だった”Shanandoah”。初めて聴いた時の情景と、その時の気持ち。その曲がきっかけで人生が変わったというと、大げさに聞こえると思いますが、それに近いとも思います。どこか変わりたかった自分を優しくそばで奏でて肯定してくれていたような、いたってパーソナルな関係性ですが、こうして音楽を振り返るだけで、自分の人生を振り返っているような感覚になります。最近出逢った曲たち。何かが心に刻まれて、今の私を支えてくれている感覚が、20年後に聴いた時に、また蘇るのでしょうか。

© Jun’s Light 2019